基礎知識

夫の不倫相手が未成年だった場合は慰謝料は請求できる?

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夫が不倫をしていることがわかったとき、そのまま夫婦関係を続けるにしろ別れるにしろ、相手が誰かということを把握しておかなければいけません。

しかし、調べてみたらその相手が未成年であったというとき、大人と同じように対応してよいのかという話になります。

なぜならば、未成年であればなにか事件や事故を起こしたときには、責任無能者として扱われて本人ではなく保護者の責任が問われてしまうからです。

また、夫が未成年に手を出したという事実は、逆に不利になるのではないかという心配もあります。

果たしてどのように対処していければよいのかを確認してみましょう。

未成年本人に慰謝料を請求できるのか?

夫の不倫相手が未成年であったとして、本人に慰謝料を請求できるのかということですが、民法では責任無能者は責任を負うことがないということが明記されています。

ただし、それには自分のやったことの責任を理解するだけの知性がないときです。

小学生くらいまでの幼い子供であればともかく、高校生や大学生のように大人の一歩手前で、十分な知性を持っているのであれば不倫をすることの意味を理解することができます。

ですから、たとえ未成年であろうとその論理を持って責任能力があると主張する事が可能です。

また、民法においては未成年であっても結婚をしたときには、その時点で成年と同じ扱いになる「婚姻による成年擬制」というものがあります。

不倫相手の未成年が誰かと結婚をしていたならば、それで責任無能者であるいうことはできなくなるので、通常と同じように慰謝料を請求できます。

ただ、請求することができるとはいっても、それを相手が支払えるかどうかは別の話です。

学生であれば収入がないですし貯金もたかが知れています。そんなときの対応をよく考えなければいけなくなります。

すでに働いているのであれば、経済力はあるでしょうから慰謝料を請求しても構わないでしょう。

もし支払いを拒んだときには、裁判所に申してて給料の差し押さえをすることもできます。

相手の親に慰謝料を請求できるのか?

未成年に対して慰謝料を請求できるとしても、まだ学生であれば十分な収入もないので数十万円から数百万円にもなる慰謝料を支払うことなどできないでしょう。

では、支払えないからといって、そのまま黙っているしかないのか、ということですが話は少々複雑になります。

未成年が責任無能者であれば、その監督義務は親が負うべきものであり、損害を賠償しなければいけないということになります。

そこで相手の親に慰謝料を肩代わりしてもらうことができます。

とはいえ、不倫が悪いことであるということを理解するくらいの年齢であれば責任無能者ではないとみなされるので、監督義務もなくなるという論理も成り立ちます。

法的に請求することが出来ないとなれば、どうしようもないのかというと、それでも不倫をしたということで相手との話し合いをして、慰謝料を求めれば世間体や子供が不倫をしたとう申し訳無さから支払ってくれることもあります。

それは法律に基づいた慰謝料請求ではありませんから、必ずもらえるというわけではありません。

全ては交渉次第です。

どういう話になるにしろ、未成年は示談を行うにあたって法定代理人の同意を得なければ慰謝料に関する取り決めを記した同意書や誓約書に署名捺印をすることはできません。

相手の家族を巻き込まずに、事をおさめることはできないのです。

成人に比べて金額が少なくなることも

不倫の対価である慰謝料は、物的被害のように目に見える損害があるわけではなくケースバイケースです。

では、どのようにして金額が決まるのかというと、不倫によってどのような結果となったのか、どのくらいの精神的苦痛を負ったのかということです。

夫を許して夫婦関係を継続するのであれば50万円から100万円くらいで、離婚をするとなれば200万円から300万円と多くなります。

結婚生活が短いときよりも長かったときの方が不倫による精神的苦痛が大きいということで、多くの慰謝料を請求できることになります。

しかし、相手が未成年であるときには成人に対して請求するよりも金額が低くなる事が多いです。

それはやはり経済力がない学生であれば大金を支払うことが難しい、といったことが考慮されるからです。

ただし減額されるのは、裁判や調停を行った時のことで、当人同士の話し合いで相場よりも多く請求することは可能です。

その要求を相手が呑めば成人と変わらぬ慰謝料を手にすることができます。

とはいえ、その請求を相手が拒んで裁判となれば、やはり未成年としての金額に決まってしまうので時間と手間が余計にかかるかもしれません。

相手側が不倫をしたという事実を申し訳なく思っている様子があれば要求を受け入れるでしょうが、強硬な姿勢をとっているときは、心理的に納得がいかないとしても失敗する可能性が高いので無理に請求することはないでしょう。

相手の年齢次第では刑事事件になることも

各都道府県では18歳未満の青少年に対してみだらな行為やわいせつ行為をすることに対して、罰則を科す淫行条例を定めています。

18歳以下でも結婚はできますから、婚約をしていたり親の同意があれば問題はないのですが、不倫となれば道義的にも許されない行為ですから、条例にひっかかる可能性が高くなります。

罰則については条例ごとに変わってきますが、東京都の「東京都青少年の健全な育成に関する条例」の場合では、違反をしたら2年以下の懲役または100万円以下の罰金ということになります。

当然のことながら、その罰は未成年と不倫をした夫が受けるものですから自業自得と割り切ることも出来ます。

ですが、別れずに夫婦関係を継続するときや、慰謝料代わりに家をもらって同じ場所で暮らし続けるとしたら周囲の人達にそのことを知られて、以前のような生活ができなくなります。

もしも夫婦の間に子供がいれば、父が未成年と不倫をしたということでいじめなどが起きる恐れもあります。

もしも慰謝料を請求したときには、相手が警察に通報するということもあるかもしれません。

裏切られたことに対する復讐をしたいのか、それとも自分や家族を守るのか、慎重に考えて行動するべきです。

万が一にも刑事事件になったときのことを考えて、弁護士に相談をしておくと良いでしょう。

まとめ

夫の不倫相手が未成年であったときには、何をしたのか理解できるだけの力があるということで責任を問うことが出来ます。

しかし未成年は働いていないと経済力がないので本人に支払わせることは難しいかもしれません。

そんなときには交渉をして親に肩代わりをしてもらうこともできます。

金額は成人であるときに比べていくらかは低くなります。

気をつけなければいけないのは、慰謝料請求をしたことで、相手が警察に通報してしまうことです。

淫行条例にひっかかれば刑事事件になって夫が罰を受けることになります。

そうなれば家族の暮らしが脅かされるかもしれません。

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